首都圏では公立の中高一貫校の新設が相次ぐなど受け皿が増えるほか、有名私大の系列中学が地方にもできるなど新たな人気校も生まれていることが受験者数が減らない理由のようだ。
首都圏の中学受験はすでに1月中下旬から埼玉、千葉で始まっている。中学受験の進学塾「四谷大塚」によると、昨年は首都圏の小学6年約30万3千人の17・8%にあたる5万4千人が受験した。一昨年秋のリーマン・ショックで影響が出るかと思われたが、受験率、受験者数とも過去最高だったという。
長引く不況に今年も、塾業界の一部では受験者の減少も予想されたが、「減少はない」とする見通しが多数派だ。
日能研では「中学受験は小学4年生のころから準備をしているため、目先の経済状況で受験をやめる家庭は少ない。先行き不安定な時代ほど、子供の教育にお金をかけるべきという考えの人が多いのではないか」としている。都心への人口回帰も理由の一つになっているという。
学校側の話題では、公立志向が強い地方でも私立人気校が現れた。
佐賀県唐津市に今春新設される早稲田佐賀中学の入試が1月24日に初めて行われ、定員120人に対する倍率は7倍を超えた。同校は、早稲田大学創立125周年の一環で、創立者・大隈重信の生誕の地に新設された話題の中高一貫校。
首都圏では、早稲田高等学院の中学や中央大学付属中学も新設され、「付属中人気」が今年も継続している。一方、新たに都立の中高一貫校が4校新設されるが、こちらは志願者の出足が低調な学校も。受験関係者は「学費の安い公立一貫校人気が一段落し、実績の出ている私立に受験生の目が向いている」とみる。
中学受験事情に詳しい森上教育研究所の森上展安所長は「受け皿が増えた分だけ入りやすさは増しているが、難関校が易化するわけではない」と話している。
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